漢方薬
漢方薬について

漢方薬とは、中国に起源を持つ伝統医学で使用されるお薬で、日本に伝わり、独自に進化した薬です。
自然界の動植物だけではなく、鉱物などの薬効のある部分を「生薬」として使用して薬をつくります。
西洋医学と東洋医学の考え方の違いから、一般的な錠剤やカプセルのような薬とは別に扱われます。
東洋医学では、体だけではなく心も含めた総合的な視点から、人の治癒力を高めて体質に由来する症状(冷え性など)や検査では確認できない症状(更年期障害など)に対して主に使用されますが、今では薬効成分を上手く使う事で、痛みや腫れの緩和、血流改善など、様々な治療に役立てられるようになってきました。
また、科学的に作られるものではなく、自然界にもともと存在しているものを原料として作られるため、副作用が少ない安全性の高さが特徴です。
漢方薬の処方について

当院では、今では多くの漢方薬を処方していますが、元々は院長が自身の健康のためと、既存内服薬の補助的な薬として使用する程度でした。
自身で服用をしていると確かな効果が感じられ、実際に希望される患者さまに「従来のお薬から変更した方が調子がいい!」など、お喜びの声をいただくことが多くなりました。
痛風の患者さまにも処方したところ、漢方薬を服用し始め約1週間後に患部の膨張や疼痛に関しては消失するほどの効果を示しました。
このような臨床的な結果を確認し、より多くの方に安全で効果のある漢方薬を処方するようになりました。
東洋医学と西洋医学を
融合した医療の提供

東洋医学+西洋医学=
「統合医療」
西洋薬はたいてい一つの有効成分で作られていて、血圧を下げたり、細菌を殺したり、熱や痛みを取ったりするなど、一つの症状や病気に対して、強い効果があります。また西洋薬のベースとなる西洋医学では、患者の訴えのほかに検査を重視していて、その検査結果から病気の可能性を探ったり、治療法を考えていったりします。検査結果や数値などにしっかり表れるような病気を得意としていると言えるでしょう。
一方、漢方薬は1剤に複数の有効成分が含まれているため、多様な症状に効くのが大きな特徴です。また漢方薬のベースとなる漢方医学は、患者の病状(訴え)や体質を重視し、その結果から処方します。そのため、体質に由来する症状(機能性の月経痛や冷え症、虚弱体質など)、検査に表れない不調(更年期障害の症状)などの治療を得意としています。症状だけでなく、1剤で複数の病気が改善されることがあるのも漢方薬の大きな特徴です。
当院では、この二つを融合した患者さまお一人おひとりに最適な治療法をご提案しています。
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東洋医学(漢方薬)の特徴
- 自然科学的で伝統的医学である
先人の治療経験の集積 - 心とカラダを一体としてみる
体全体の調和を図る”全人的医療” - 個人の体質・特徴を重視し、症状をみる
原因が特定できないものや、”未病”の状態でも治療できる - 天然物がベースとなった生薬を混合した「漢方薬」を使う
1剤に複数の成分が含まれている為、複数の症状にも効果が期待できる
- 自然科学的で伝統的医学である
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西洋医学(西洋薬)の主な特徴
- 実証的かつ科学的である
客観的で分析されたものである - 器官・臓器中心に物質面を重視する
病気に対してピンポイントに治療する - 客観的・分析的で、その結果病名を決定する
画一された治療法を用いる - 一般に、精製されたほぼ純粋な薬物を用いた「西洋薬」を使う
ひとつの病気に対して、同系統の位置や薬の投与がなされる
- 実証的かつ科学的である
使用頻度の
高い漢方薬のご紹介
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越婢加朮湯
(エッピカジュツトウ)効能・効果
腎炎、ネフローゼ、脚気、関節リウマチ、夜尿症、湿疹 など主な薬効
冷却・加湿効果、温め・発汗効果、利水効果 -
桂枝茯苓丸
(ケイシブクリョウガン)効能・効果
冷えやのぼせ、生理痛、頸肩腕症候群(肩こり)、シミ など主な薬効
血流改善 など -
治打撲一方
(ジダボクイッポウ)効能・効果
打撲による腫れや痛みの改善主な薬効
血流改善、うっ血の改善 など -
麻杏薏甘湯
(マキョウヨクカントウ)効能・効果
関節痛、神経痛、筋肉痛 など主な薬効
痛み止め、熱や腫れ など -
葛根湯(カッコントウ)
効能・効果
初期の風邪症状、頸肩腕症候群(肩こり)、頭痛主な薬効
体の温め、筋肉の緊張緩和 など -
防已黄耆湯
(ボウイオウギトウ)効能・効果
むくみ、水太り、膝の腫れ・痛み主な薬効
利水調整作用 など
院長公式Youtubeチャンネル
院長の公式Youtubeチャンネルでは、より詳細な漢方薬の実際の使用事例なども詳しくご紹介しています。
漢方薬が気になる方は是非一度Youtubeチャンネルで動画をご覧ください。
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